[加筆したけど書きかけ]ハンターハンターの王位継承戦編から組織について考えてみたよ

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ハンターハンターの王位継承戦編から組織について考えてみたよ

最近のHUNTERxHUNTER(ハンターハンター)が難解すぎる

ザハ
ザハ

文字が多すぎる…

最近のハンターハンターは、もう冨樫の狂気を感じる難解さになっていますね。単行本で一気読みしたらわかるやろ…と思って最新刊を3回読み返しても文字が多すぎて頭から熱が出ました。文鳥です。

キメラ=アント編の構造おさらい

キメラ=アント編において、冨樫は

「ひとつの勢力(蟻)の中で、目的に対するアプローチがバラバラのキャラクターたちを自由に走らせたらどんな風に物語が展開するのか?」

という物語構造の実験を行いました。

  • 王→護衛軍→師団長→一般のキメラ というヒエラルキーによる行動のグラデーション
  • プフとピトーの王への忠誠心のあり方の違いによる、コムギに対する行動の対立
  • 人間の記憶を取り戻し、個体独自の経済合理性(性格のちがい)に沿ってバラバラに動く師団長たち

そして終盤ユピーが自我っぽいものを獲得し、メルエムとコムギが心を通わせたところで、最後は人間がいちばん怖いからマジでという美しい爆発オチでシメました。

ここで年末の忘年会を控えた新入社員のみなさんにお得情報です。今思いついた一発ギャグですが、「ハンターハンターのウェルフィンが王に記憶を取り戻させたときのモノマネしまーす!!」と大きな声で言ってからアホの顔で「………コムギ?」っていうやつです。好きに使ってください。

ちなみに、世間一般の皆さんはインターネットのオタクが想定しているほどハンターハンターのことが好きではないので、プレイヤーの腕によりますがウケる確率は10%くらいです。

「ウェルフィン」の画像検索結果

王位継承戦のざっくりとした構造

今冨樫が、ブラックホエール号の中でやろうとしているのは、上記のキメラアント編をさらに複雑にした実験です。

「ブラックホエール」の画像検索結果

  • 船の中という閉鎖空間で
  • 無数(モブっぽい私設兵にいちいち念能力持たせるのやめろ)のキャラクターを登場させ
  • それぞれ集団(ホイコーロ、王子、ヤクザ、ハンター協会、旅団、クラピカ、ヒソカ、ビヨンド)ごとに別々の目的と性質を持たせて
  • 各キャラクターの経済合理性(本能)に任せて動かすと最終的にどうなるのか?
    (ストーリーが崩壊しないか?)

ざっくりこんな感じ。ストーリーを緻密に組み立てる、というよりは結末とキャラクターだけ用意して、あとは流れに任せてキャラクターに動いてもらう…といったお話の作り方でしょうか。冨樫の性格は、具現化系っぽいかもしれないですね。

王位継承戦とキメラ=アント編の違いは、個人か組織か

キメラ=アント編では、プフとピトー、ネテロと王、ゴンとキルアなど個々人の思惑のすれ違いとぶつかりをミクロの視点で描いたのに対して、王位継承戦は組織単位での対立を描こうとしているのかもしれません。

 

ベンジャミン王子と私設兵:トップダウン型組織

今回ブラックホエール号に乗っている人たちの中で、おおよそ最もバランスが良く、訓練された組織です。

ベンジャミン王子という強力なトップが意思決定を行い、頭脳(ブレーン)のバルサミコがベンジャミンの軌道修正と私設兵の取りまとめを行う。ベンチャー企業のみなさん、こうありたいものですね。

「ベンジャミン王子」の画像検索結果

粒揃いの私設兵たちは軍隊仕込みの規律とベンジャミン王子への強い忠誠心でコントロールされており、かつ、ベンジャミン自身の念能力によって、仮に倒れたとしても本丸のベンジャミンが強化されていく仕組みです。

小さな組織体では、本来は意思決定(舵取り)が職務であるはずの大将が、最強のアタッカーを兼任するケースが多々あります。魔王がいちばん強いパターンですね。

残念ながら、完成された組織で強いチームワークをバリバリ出しているこの集団が、冨樫ルールで生き残れる確率はかなり低いため、旅団だかマフィアだかにボコボコにされて全員の念能力を引き継いだ怒りのベンジャミンさんが丸裸でブチギレながら戦う未来が今から見て取れますね。

カミーラ:裸単騎

ほぼ組織の体を成しておらず、カミーラさんが誰にも相談せずにひとりで考え、部下の制止を振り切ってひとりで突撃し、ひとりで捕まります。カミーラさんの念能力が死後再生するというチートめいた能力なせいもありますが「守護霊獣なんて必要ないわ…」と言った直後に一瞬で攻略されていますし、誰も補完したりアドバイスできる人間が周囲にいなかった(カミーラ本人が誰のことも信用していなかった)せいかもしれません。

強い能力と自己を持っている人は、時に社会において傑出します。しかし、一人でできることには限界がありますよ、とでも言いたげなシーンでした。ちなみに真っ先に狩られたモモゼ王子もここに属します。

下位王子:ボトムアップ型

下位王子たちの組織は悲惨です。組織のボスである王子に存在感/統率力/判断力がないため、王子の意向はお飾りで組織運営は実質的に私設兵と臨時で雇ったハンター協会員に一任することになります

ハンターハンター33巻 カキン王子と警護一覧

「王位継承戦を勝ち抜く」という目的に対して、このような脆弱なボトムアップ型の組織は幾多の問題が発生します。

  • ハンター協会員という海だか山だかわからないところから派遣されてきた人たちに、運命を一任する必要があります。ここで傭兵ガチャを引かなければいけないため、ハズレを引いたら終わりです。奇跡的にセンリツのような頑張り屋さんを引いて真面目に張り切ってもらえるケースもあります。
  • トップの力が弱いため、ハンター協会員と生え抜きの私設兵の間で、組織のイニシアチブの奪い合い(権力争い)が発生します。これは大体のケースで負けた方がやる気なくすか抜けてどっかいくため、ただでさえ薄い組織が弱体化する原因ランキングオールタイム上位です。

「ウェルゲー」の画像検索結果

最悪の組織クラッシャー、クラピカ

ここで傭兵ガチャにおいてクラピカというブッチギリの狂人を引いてしまったワブル王子に思いを馳せてみましょう。

クラピカは冒頭の協会員暗殺で頭数が減ったのをいいことに残ったビルを抱き込んでワブル王子一派内でのイニシアチブを独占し、ボスに事後承諾でボス自身を念能力の手駒に使い、他の王子を巻き込んだ大胆な外交を行って膠着計画を発動しました。

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結果として大活躍に見えますが、すべて雇い主には事後承諾の暴走かつ組織の私物化であり、組織への協力も個人的な復讐とワブル王子の生存が一時的に利害が一致しているからやっているだけであって、目の前に緋の目を持ったツェリードニヒがノコノコ現れたら即座に目を真っ赤にして暴走するのが目に見えています(目だけに)

十数年彼の活躍を見ていなかった皆さんはとうに忘れているのです。クラピカは言動こそカタブツの理論派ぶっていますが、本来かなり感情的・独断的な狂人で、得意技は人を絶対にキレさせる煽りラップです

「ここまでがワンセンテンスだ」の画像検索結果

今までクラピカが所属した組織を思い出してみましょう。ノストラード組は鬼の弱体化とともに彼に私物化され、次に入った十二支んでも直属の上司であるミザイストムさんが彼をコントロールできるとは到底思えないので、終わり、終わりが見えています。最悪の組織クラッシャーことクラピカさんです。おぼえておきましょう。

二線者:厳格なルールで調和を保つヤクザ社会

「バランス ハンターハンター ケツモチ」の画像検索結果

ゲームのルールを作るのが好きな冨樫ですが、新たに登場したヤクザの3団体は「仁義」という強いルールのもと均衡と秩序を保っている人たちです。

「バランス ハンターハンター ケツモチ」の画像検索結果

上の画像でオニオール=ロンポウが語っているように、ヤクザ社会における「仁義」という特殊なルールが絶対とされるには理由があります。社会のアウトサイダーであるヤクザは一般的な法律を破ります。そのため、構成員(粗暴なボンクラども)をコントロールするためには、法律に代わる絶対的なルールを刷の刷り込みが必要です。その法律の代わりになる秩序こそが、ヤクザ社会における「仁義・盃・親子」なのです。

エイ=イ一家:宗教団体のインセンティブ設計

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第4王子ツェリードニヒがバックについている、エイ=イ一家だけは上記のレガシーな任侠組織である2団体とは事情が異なります。

エイ=イ組は上記の任侠組織の厳格なルールではなく、モレナの「人を殺した数だけ構成員がレベルがアップして能力を授ける」という念能力によるインセンティブ設計(馬の前にぶらさげた人参)によって統制されている集団です。

スタイルとしては、宗教団体が近いです。「修行した分だけ魂のステージがアップしますよ」といった具合に、厳しい修行・献金・団体への貢献の対価として、信者たちに集団内での地位・能力を与えるという仕組みです。ホストクラブの組織体なんかもこんな感じだと聞きました(カリスマホストになるべく、店に売上を献上する個人事業種の集合)。

 

ここまで書いて力尽きたのでアップします。クモ、ハンター協会、ハルケンブルグさんについてはあとで加筆します。

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